(7)人に近寄れるのが怖い、愛するのが怖い人間になる
「忙しいから後にして」「静かにしてちょうだい」など、親に距離を置かれたり、あまりふれあう機会がなかったりする人が、持ちがちな禁止令です。親しくなってくると、自分から未を引いてしまうのが特徴です。愛情表現がほとんど見られない家庭、離婚、別居、交通事故、病気などで幼い頃に親を失う体験や養育者が何人も変わった為に、たらい回しにされて育った子供、父から虐待される母をみたり、「男はけだもの」という母のぐちを聞かされたりした人などは、愛が高まれば高まる程、それを攻撃という形でしか表現できなくなります。食ってかかったり、かみついたり、皮肉ったり、いじめたりと愛情表現が屈折します。子供でもひねくれたり、すねたりする傾向がある時は、この禁止令があるかもしれません。この禁止令があると、親とおしゃべりし、自分の気持ちを聞いてもらおうとするのを避けるようになります。すると、大人になってもプライベートや本心を周囲に打ち明けられなくなります。
仕事上のトラブルや悩みがあっても、上司や同僚に相談せずに一人でなんとかしようとしてしまう人や、嫌なことがあっても「自分が我慢すればいいんだ」と考えてしまう人は、この禁止令の影響を受けていると言えるでしょう。
(8)いつまでも成功しない人間になる
うまくいったときには褒めてもらえない一方で、失敗したときは慰められたり、励まされたりするような経験を繰り返すと発令されやすいのが「成功するな」の禁止令です。親が成功に関心を示さず、失敗したときだけ手をかけると、子どもは勝手に「成功してはいけない」というように思い込みます。
また、「お前は肝心なところでダメだねえ」などとため息交じりに親が言うと、子どもは「自分は成功なんてできない人間なんだ」と思い込んでしまうます。いつも肝心なところで失敗するorやり遂げられないパターンです。人生で何度も同じ失敗を繰り返します。会社を何度立ち上げても、なぜか倒産してしまうようなパターンに陥っている人は「成功するな」の禁止令に縛られているのかもしれません。
親が不用意に事業を進めて結局失敗するといった姿を子供が何度もみながら育つと、この禁止令は子供に伝わります。こんな人は、この禁止令に縛られているかもしれません。
入学試験で合格点を取りながらも、答案用紙に受験番号や名前を忘れる人
盗聴器を仕掛けて大統領の地位を失った人
優秀な学歴があるのに、些細なことで躓き、エリート街道から落ちていく人
女性関係がもとで世間から葬られる大学教授