コロナの影響かもしれませんが、最近、不眠と不安神経症の患者さんが外来にくる機会が急に増えました。人に会わなくなることが、色んな人にとってはストレスなんですね。
全国的にも、精神安定剤や睡眠剤を服用する人が急増していて、精神科、心療内科のクリニックはどこも患者さんでいっぱいです。
患者さんは、仕事が忙しい、明日のことが不安、ストレスが多い、緊張して寝られないなどなど夫々の色んな事情や理由があって、精神安定剤や睡眠剤を飲み始めることが多いですね。
ところで、多くの患者さんは、精神安定剤や睡眠剤を服用しない夫々の色んな事情や理由がなくなれば、薬はやめられると信じています。仕事を休めば、回復する、最悪、仕事を変えたらストレスはなんとかなるって信じている人もいます。
事情や理由があることで、そのメリットをうけているのは、実は本人なんです。そのメリットがあるから、その環境に身を置けるのですね。そのメリットは、生活習慣を変えること、生き方を変えることに向き合わなくて済むというメリットです。本人にこの大きなメリットがあるので、その事情や理由のせいにしておけば、生活習慣を変えることから逃避することができます。
例えば、仕事が忙しい、明日のことが不安、ストレスが多い、緊張が多い、こういった事情で寝られないとします。まさに、その人のこういったストレスは、その人の生活習慣や生き方が事情を創り出していますよね。事情を変えようと思えば、本来は、事情を変えるよりも生活習慣を変える必要があり、それには大変な労力がかかります。なので、生活習慣や生き方を変えることは、大きなストレスなんですね。生活習慣、生き方を変えるくらいなら、事情や理由のせいで寝られないとしておいた方が楽なんですね。
夫々の色んな事情や理由があっても、安易に薬に手を出せば、薬から抜け出せず、泥沼にはまります。
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