オキシトシンは、抗ストレス作用、摂食抑制作用をもつホルモンとして知られています。また、オキシトシンは、母と子の愛情や、社会での集団生活の中で人間関係を築いていく社会的行動にも関与しているということで注目されているホルモンでもあります。出産の際には、母体でオキシトシンが大量にでて、その作用で子宮を収縮し、分娩が進行します。また、子供が母の乳首を吸う刺激でオキシトシン分泌が促されるとさらに母乳が出やすくなります。このように出産、授乳、母性行動の形成にも重要な役割を果たしています。
オキシトシンは、精神的な安定作用をもつセロトニンの働きを促進することでストレス反応を抑え、人と交わったりする社会的行動への不安を減少させるといわれています。他者信頼をあげたり、うつ病を改善させたり、積極的に人と関わる作用をもつ作用が、オキシトシンを人に投与することで分かっています。